アテローム血栓性脳梗塞の治療

脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞は重症化しやすいことが特徴です

ではどのような治療があるのでしょうか?

新人さん、学生さん、患者さんやご家族のかた参考にしてください!

内科的治療

アテローム血栓性脳梗塞の治療には内科的治療外科的治療があります。

まずは内科的治療から。

超急性期にはt-PA療法

急性期には抗血栓薬療法脳保護薬療法

亜急性期〜慢性期では抗血小板薬の内服生活習慣病の管理

結構たくさんありますね〜

t-PA療法はリンクから詳しく解説しています

内科的治療の詳細

  • 抗血栓薬療法

脳梗塞巣の拡大や再発予防のため行います

静脈注射内服薬があり、注射は急性期のみの適応です

アテローム血栓性脳梗塞では、抗血小板薬のアスピリン(バイアスピリン)バファリンクロピトグレル(プラビックスアルガトロバンオザグレルが使用されます

  • 脳保護薬療法

エダラボンを点滴投与します

ラクナ梗塞(治療)←こちらで詳しく解説しています

  • 抗血小板薬療法

アテローム血栓性脳梗塞では、アスピリン、クロピトグレル、シロスタゾール、バファリンが使用されます

外科的治療

急性期に行う外科的治療には血栓回収療法があります

亜急性期では開頭減圧術が行われることがあります

外科的治療の詳細

  • 血栓回収療法

血栓を吸引用カテーテルで吸引するか、ステント型血栓回収器具を用いて血栓を絡め取って回収する方法

〈適応〉t-PA療法適応外の場合やt-PA療法を行っても再開通できなかった場合に発症から8時間以内であれば適応となります

しかし場合によっては24時間以内まで適応となる場合もあります

〈方法〉鎮静と局所麻酔下で大腿動脈からカテーテルを挿入して血栓を回収する

〈合併症〉治療後も再開通しない可能性もある。また出血性脳梗塞のリスクや、カテーテルにより血管が傷つき解離を起こすとそこに血栓を形成して脳梗塞の再発につながったりくも膜下出血を起こすリスクもある

  • 開頭減圧術

頭蓋内圧を下げるために頭蓋骨の一部を外す手術のこと

〈適応〉広範囲の脳梗塞、脳ヘルニア、若年発症などで適応となります

〈方法〉全身麻酔下で頭蓋骨の一部を外し、脳の腫れが引いてから骨を戻す頭蓋形成術を行います

〈合併症〉創部感染、出血

〈看護〉外減圧部は脳がむき出しの状態です。神経症状や意識状態の確認のほか、外減圧部に圧がかからないようにする必要があります。

離床時はヘルメットをつける、外減圧部を下にした体位変換をしないなど注意しましょう

今回はちょっと長くなりましたね。

一度ですべて理解は難しいので少しずつ学んでいきましょう!

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